ウェスタというのは、ギリシャ神話で言うところのヘスティアと同一視される女神で、それに仕える巫女は処女でなければならないとされた。故にウェスタの巫女はウェスタの処女とも呼ばれ、巫女が処女を守らなかった場合、極刑に処されることが多かった。
王位を脅かす子供が生まれるのを防ぎたいという叔父の意向でウェスタの巫女になったレア・シルヴィア。しかし、誰もが息を飲むような美貌の持ち主であったレアを処女のままにしておくものはいなかった。儀式で使う水を汲んでいるときに不覚にも微睡んでしまったレアは、たまたま通りかかった軍神マルスに犯されてしまう。そのときに生まれたのがロムルスとレムスである。